ここがいつからchanceとhopeが与えられる国に変わったのかは わからないけれど 少なくとも僕には関係ない 何百年何千年と 階級の呪縛は解けないまま僕らは今日も ひたすらシャツを洗う 君は誰かと比べられているのかい? 存在を無視されるより ましなことなのさ 対象からさえも外されて生きるってことは流れてくるものを 全部受け止めて行くってことさ それがどんなものでも抗えない 洗え 洗え 洗うんだ この洗濯の山が消えることはない 生まれてから死ぬまで この手が この指が乾くことはない 太陽が昇り沈み またブリキの屋根いっぱいに干すだけの Dhobi Ghat 僕がどうして今日だけ仕事もしないで 何も食べないで 涙にくれているのか 密かに心寄せてたあの娘が街へと売られたよ じゅうたん工場で働くなんて嘘っぱちだ あの娘は戻れない ここはchanceやhopeに見限られた街 それでも歯を食いしばれ 爪に灯をともせ 死ぬ思いで貯めたその金を握って あの娘のいる街へ 日に何十人 客を取らされ空を見つめるあの娘のいる店へ そして 逃げろ 逃げるんだ 僕の手を離すな 離したら最後だ 生まれてから死ぬまで 二度とは味わえない高揚感だ 追っ手の声が聞こえて 路地裏のわずかな隙間に滑り込む Dhobi Ghat 嗤え 嗤え 嗤うんだ これ以上 下に落ちることは出来ない だからここで洗うんだ この洗濯の山が命をつなぐ かわいいあの娘とともに このブリキの屋根に上って月を見る Dhobi Ghat 発売日:2010-04-28 歌手:島みやえい子 作詞:島みやえい子 作曲:島みやえい子