【ロシア人豪商: Алэксэй Романович Зволинский】 赤く揺らめく暖炉 家にもあったのに 悲しいけれど 燃やすべき 薪がなかった 弟達はいつも 機敏に動いてた 腹は減るけど じっとしてたら 凍っちまうから 運命の贈り物 不幸を詰めた 入れ子人形 開けても 開けても 悲しみばかり 白く煌めく大河 風を切り裂いて 走れ馬車よ 家は遠いか 空駈けろ 妹達もいつも 腹を空かせてた 頑張れ末妹よ 銀のお注射 きっと快くなるさ 人生は贈り物 不条理詰めた 入れ子人形 開けても 開けても 苦しみばかり 臥せる少女の治療費で 貧しい家計は燃え上がり 父親は遠くの炭坑で 岩が崩れて下敷きに 登りは険しき坂道も 転がり堕ちるは正に刹那 死せる少女の葬列に 愛した二人の影はなく 母親も娼婦の格好で 無理が祟って旅立てり どんなに険しき坂道も 転がり堕ちれば正に刹那 掘っても掘っても砂ばかり どれだけ掘っても脈がない 拝金野郎の妄想さ 無駄な努力と他者は言う それでも 夫は諦めないわ 掘っては掘っては砂埃 どれだけ掘っても切りがない 成金野郎の道楽さ 馬鹿な男と学者は嗤う それでも 妻は着いてゆくわ (眩く) 輝く黄金や (世界中に) 轟く名声が (貴方は) 欲しい訳じゃない (燃えるような) 夢が見たいだけ 運命が望むのは 喜劇か 悲劇か 今もう一度【神話】を 歴史の舞台に立たせたい…… 貧しい一家は離れ離れ 私は商家へ丁稚奉公 不細工な顔だと虐められたけど 誰よりも必死に働いた 私(貴方)を支えたのは家族の存在と 母の形見となった一冊の【叙事詩】 ――“運命は残酷だ されど彼女を恐れるな 女神が戦わぬ者に微笑むことなど 決してないのだから”―― 人生は贈り物 不条理詰めた 入れ子人形 それでも私(夫)は掘るだろう(でしょう) そこに穴がある限り…… 発売日:2008-09-03 歌手:Sound Horizon 作詞:Revo 作曲:Revo