日差しがないのに蒸し暑いの歌が含まれ

ゼッケン5-橘いずみ

白髪が増えたとぼやく男は

自慢してるみたいに照れて

ガタゴトうるさい機械に油を

ビールつぐように飲ませてる

3度目の結婚で生まれた子供は

50も年が離れ

ヤニで汚れた歯を食いしばり

朝から晩までねじりはち巻き

男の寝言が外まで聞こえる

私の寝言も外まで聞こえる

学校飛び出し迷った少年

勤めをさっさと辞めてしまって

行ったり来たりの往復ビンタで

自分の頬を叩いてばかり

何とか暮らしを変えてみたくて

声をかけられたら話しこむ

空き缶ガラクタひしめく通り

風に吹かれてスカンピン

少年の瞳 ビー玉に似てる

私の瞳 ビー玉に似てる

最終バスに遅れた女は

2キロの距離を歩いて帰る

スパンコールの夜景の果てに

電話をかける相手もいない

カオリにカズミにヤスコにサユリ

学校出てから音信不通

パックに入ったご飯をチンして

ベッドの上で食べてる

女は今夜も虫歯が痛くて

私も今夜は虫歯が痛くて

真夏が来るとはるばる明石に

ばあちゃんの顔を見に出かけたよ

古いマンション5階の部屋には

日差しがないのに蒸し暑い

いつでも長生きしてると楽しみもある

いつでもこうして会えたらいいね

一緒の布団で抱かれて寝たよ

狭い窓から星が見えた

ばあちゃんあの日ニコニコ笑った

私もあの日ニコニコ笑った

未来の私はどんな姿で

どんな人生送っているか

踏み台に乗り少しの背のびで

自分の未来が見えたらいいのに

発売日:2002-06-19

歌手:橘いずみ

作詞:IZUMI TACHIBANA

作曲:IZUMI TACHIBANA