春はやって来る 耳を澄ませば 足音が ほら聞こえる ハルニレの森を抜ける風に包まれながら 夕方の北大通りをふわりと歩いて行く 例え一秒後だって先の事は知らないから 誰もが不安と期待とを抱えてすれ違う ヘマをやらかして 落ち込んで 逃げ出したい日もあるけど 良い事も転がっているさ そう遠くない未来で 春はやって来る 誰にも告げずに 何食わぬ顔をして 宝物を隠して焦らしながら 花が咲くまで歩みは止めずに 果てしなき道を行こう それぞれのペースで自分なりの景色を描いて 黄昏を胸に集め 深呼吸をしてみたら 家路を急ぐ人波も スローモーションに見える 愚痴を転がして 管巻いて 癒されているようじゃダサい そんな自分はヤメにして さぁ 前を向け 春はやって来る 選りすぐりはせずに 同じだけ手を広げ 笑い声の源(もと)をちらつかせながら 花が咲くまで歩みは止めずに 広い大地を踏みしめよう それぞれのセンスで 自分なりの大志を抱いて 悲しみに暮れても 消え去りはしないから 胸の奥へと押しやって ほんの少し 忘れた振りするのかな 春はやって来る 誰にも告げずに 何食わぬ顔をして 宝物を隠して焦らしながら 花が咲くまで歩みは止めずに 果てしなき道を行こう それぞれのペースで自分なりの景色を描いて 春はやって来る 顔を上げれば 目の前に 発売日:2011-08-03 歌手:TRIPLANE 作詞:江畑兵衛 作曲:江畑兵衛
拝啓 見知らぬ誰かへ この音が届いた宛先まで 墨を落とす、一文字たりとも 無駄にしないよう 満ち足りないよう 数多の言葉を綴ってきましたが 致し方ないことだけが確かな 事実なんだと明らかに見ています 斑目に居ます 一面の銃口に囲まれて暮らすような気持ちです 蜂の巣にされるのもそう遠くない未来でしょう そんな景色が脳裏を過ります 次第にそれしか考えられなくなっていきます 私が筆を置くことにした理由です これが最後の手紙です 天国に辿りつくまでの 僅かな猶予さえ 永い永い走馬灯のなか 彷徨う命でしょう 永久に思うほど 耐えられぬ退屈を 遺書に記して 判決の時を待つ “あなた”に届いたかはわからない ただ此処にこの言葉は残っている 正解か不正解か やってみなければわからないというのが 結局のところです 丹精込めて育てた偶像を 今日を持って破壊することに決めました お世話になりました またどこかでお会いできることを祈っております 祈っております (気付かぬうち、自分で自分を呪っていた) (言葉を解さない石ころに、一人で話し続けていた) (意味がない、切りがない この歌もきっと響かない 誰にも) (願わくば、この言葉たちが誰かを呪いませんように) 言葉なんて 気休めでしか無いと 気づいてしまったから 理解しあうなんて 絵空事にはもう耐えられない 何光年の距離があって 届かない光なら 知らないままで 簡単な話だった “あなた”に届いたかはわからない ただ宇宙にこの言葉は漂っている 永すぎる生のなかで 交差したことを祝いましょう それ以上は望まない それ以上は望めない 天国に辿りつくまでの 僅かな猶予さえ 永い永い走馬灯のなか 彷徨う命でしょう 永久に思うほど 耐えられぬ退屈を 遺書に記して 判決の時を待つ “あなた”に届いたかはわからない ただ此処にこの言葉は残っている 発売日:2018-12-12 歌手:ぼくのりりっくのぼうよみ 作詞:ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ぼくのりりっくのぼうよみ