もうひとつだけと言い訳しての歌が含まれ

愛のでたらめ-土岐麻子

壁紙をすべってゆくヘッド・ライト

肌をなでるように照らした

もうひとつだけと言い訳して

チョコレート手をのばす

一瞬は ひとつぶの 光る砂

とても甘い

時計の針が私たち 責めるように刻む

遠くで叫んでいるサイレン

近くの雨音は静かで

髪をとかしてゆく指先

くすぐるよう響いた

もう忘れた はずでしょう

どうしてまた ここにいるの?

ただこの引力の正体を 確かめてみたい

頭をめぐる言葉はつめたいシンクへ流そう

ああ 愛のでたらめ

きみの右手と私の右手で

拍手をしようよ 二人の奇跡に

もつれた リズムで

きみの3拍子と私の4拍子

12拍目で出会うそのときに

言えるの 好きだよ ああ 愛は でたらめ

きみの弱さを利用してる

きみも弱さを利用してる

しみこむように月は見てる

雨上がりの窓で

ひとさじの 憎しみなら

あったほうが おいしいもの

互い違いの心でもいい

刻みつけていたい

溢れるうしろめたさグラスに満たし飲み干そう

ああ 愛のでたらめ

きみの右手と私の右手で

拍手をしようよ 二人の奇跡に

もつれた 心は

きみの3拍子と私の4拍子

12拍目で出会うそのときは

言えるの 好きだよ もう 愛は でたらめ

壁紙は白く色あせて

肌をあられもなく照らした

いつのまにか夜があける

チョコレートとけてゆく

発売日:2015-07-29

歌手:土岐麻子

作詞:土岐麻子

作曲:Tomi Yo