親父の車で渡った明石海峡 まだ橋もなく船の旅 朝陽に照らされ消えてく神戸の夜景に 子供のくせにせつなくなった 海辺を走り 五色浜に寝そべり 魚釣る親父の背中に大きさを ここは淡路島 親父を生んだ町 神戸からこぼれた涙の形 浴衣に着替えておどける 洲本の旅館の写真の俺は幼くて 親父とぶつかることなど知るよしもなく 酒飲みかわすこともないまま 窓から吹き込む玉葱の香りも 夕陽に照らされた燻(いぶし)の瓦にも ここは淡路島 親父が眠る町 神戸からこぼれた涙の形 今ならわかるさ 親父の不安や苛立ちも 父親と男で揺れる心の葛藤も 珈琲の味も ステテコと志賀勝の良さも 親父が夢に破れていたのも 何も言わなかったのも 橋から眺める神戸の夜景も 六甲の山のイカリの光にも いつも淡路島 親父を想う町 神戸からこぼれた涙の形 俺の目からこぼれた涙の形 発売日:2008-06-11 歌手:増田政夫 作詞:ますだおかだ増田 作曲:ますだおかだ増田