私が私を語るほどに 私から遠く離れてしまうのは何故でしょうか?
身を投げた漆黒の太陽が 遺言のごとく焼き付けたひと夏の影絵は
殴られた痣はすぐ消えてしまった いっそ消えずに一生残ればよかった
誰かを憎む理由をこの身体に誇示して 全てを切り裂く免罪符となれ
『言葉を殺した』という言葉だけが残った 途方に暮れた十五歳の夏
流れていった涙や後悔の時間に 今更しがみつくほどの未練は持ち合わせず
過去の痛みが全て報われたわけじゃない 私の痛みは君の失望にこそ芽吹く
ひぐらしの声 夕涼み 恋占いはフルスモークのハイエースに連れ去られた
通り魔や殉教者や死にたがりの志願者 結局のところ誰もが未来の加害者
流れていった涙や後悔の時間に 今更しがみつくほどの未練は持ち合わせず
過去の痛みが全て報われたわけじゃない 私の痛みは君の失望にこそ芽吹く
友人との会話 傷つけられた言葉 嬉しくて嬉しくてたまらなかった言葉