巡り巡る旅路の風は、紙ヤスリのようにぼくをずるんと撫でていく。
いつか完全にコナコナになったら、ビンに詰めて砂時計にしてね。
あの世、天国、地獄、来世、永遠のその先、世界の果ての果て、
東西南北、全国津々浦々の裏の裏、春夏秋冬、年がら年中、四六時中。
自分でも他人でもなく、“生き甲斐”にずるずると引き摺られて、
まどろみの中、ふらふら浮遊するフレーズ達の襟首とっつかまえ、
あれが最初で最後のチャンスだったと勝手に決めつけて、勝手にとぼとぼと
実力が足りないことを棚に上げ、図々しく“スランプ”などと口にしては
歳くった、丸くなった、錆びただのといった言い訳脱ぎ捨て全裸になったら
やり残していたこと一つやり遂げると、やり残していること一つ思い出す。
ホームグラウンドに友達集めてレコ発ワンマン。おめでとー、ありがとー、
はい完結、ってそれもいいけど、気付いてやってくれ、フロアの隅っこ、
いつものメンツでジョイントライブ。今日は俺の勝ちだ。いや、俺の勝ちだ。
わはは。ってそれもいいけど、気付いてやってくれ、楽屋の隅っこ、
誰かに追い付き追い越したときにはもうまた誰かの背中が見える。
上を向いてても、前を向いてても、下を向いてても涙はこぼれる。挑んでる
巡り巡る旅路の風は、紙ヤスリのようにぼくをずるんと撫でていく。
いつか完全にコナコナになったら、ビンに詰めて砂時計にしてね。
君んちのキッチンの片隅にそっと佇んで、例えば、パスタのゆであがり具合
都合よき待ち合わせ場所の存在を、こっそりちょっぴり本気で信じて、
今は君を想うのはよそう、今は君を想うのはよそう。。。って
石ころみたいにひとりぼっちで、命の底から駆け抜けるんだ