時計塔の 歯車の音 それは彼女が生きている証 この秒針が止まらぬように 見守るのが「僕」の役目 かつての主人 物欲の化身 自らの罪は いつの日か おのれ自身を滅ぼすのだと どうして早く気付けなかったか 彼女の半身に今も残る 醜い火傷の跡は あの二人の思い出を刻んでる 今日もまた 迷い込んだ 何も知らぬ哀れな訪問者 彼らもすぐ「墓場の主」の 胃袋に収まることだろう 主役気取りの あの「女の子」 いつも通りのわがまま三昧 「片割れ」を失ったさみしさ 少し顔に宿しながら 孤独な男がその死の間際に作り上げた 森の奥の小さな映画館 忘れ去られたその時に鳴り始めた ぜんまい仕掛けの子守唄 「血染めの鋏」 「紫色の刀」 いまだ目覚めぬ彼らを待つ日々 全ての唄が語られたときに 理想郷(ユートピア)は完成するらしい 時計の針が 止まることは 彼女自身の終わりを意味する 錆ついて欠けた歯車達 残された時間は長くない 孤独な男がその死の間際に作り上げた 森の奥の小さな映画館 館長を務めるのは彼が最も愛した 「ぜんまい仕掛けの人形」 覚悟は決めた 僕は自らの左胸に そっと手を当て深く差しこんだ… 僕のぜんまいは時計塔の歯車と 響き合って そして新たに始まる物語 時計の針が止まらぬように 廻り続けるのが僕の役目 発売日:2010-12-22 歌手:mothy_悪ノP feat.KAITO 作詞:mothy 作曲:mothy