夜の壁は越えられない 越えられない 越えられない この闇を抜け出すことは難しい 難しい でも眠りにつくことは決して難しいことじゃない だからみんなそうする そうしているんだろう でもぼくは眠らない 眠らない 眠らない この闇を切り裂くことは難しい 難しい でも歌うことは少しも難しいことじゃない だからぼくはそうする まだ見ぬ朝に 君に 遠い遠い君の町まで 届くものは果たしてあるか 渡り鳥たちは羽を休め 町は深い眠りの中 人々は思い思いの夢を空に浮かべてる ぼくのか細い声は 歌は 君の窓辺の花の雫に 君の朝の夢の一瞬に 君の朝食のパンのかけらになれるだろうか 今 夜を越えて 夜を越えて 夜の壁は越えられない 夜の闇は抜け出せない 悲しみは闇に埋もれない さみしさは闇でごまかせない 眠ることは難しくない 逃げ出すことは恥ずかしくない まぶたを閉じれば夜はいない だからみんなそうする でもぼくは眠らない 闇にも孤独にも屈しない ごまかせるほどに強くはない 逃げ出すこともままならない 決して君には届かない 誰もそんなことは言い切れない 歌わなければおさまらない だからぼくはそうする 遠い遠い君の町まで 届く歌は果たしてあるか 少年のバイクの騒音と 恋人たちの愛の言葉と 朝を待つ労働者たちの叫びを越えて ぼくのか細い声は 歌は 君のまぶたに注ぐ光に 君の指先が触れる朝に 君の庭の鳥の囀りになれるだろうか 今 夜を越えて 夜を越えて 発売日:2013-10-23 歌手:ウラニーノ 作詞:山岸賢介 作曲:山岸賢介