一筋の運河-八神純子

荒れた大地に水を 流せたならば

緑も実りもある 街ができる

「何を言ってるんだ?」とせせら笑って

水も人もみんな 背中向けた

何のためなのか 迷い 不安 恐れも抱き

白い小さな石を積み上げて 水の流れ変えてく

来る日も明くる日もひたすらに 埃にまみれながら

荒れた大地に水を 流したならば

深く息吸うように 染みこんだ

「何をすればいいんだ?」と仲間が増えて

一つの滴がまた 滴招く

何もいらないから 蒔いた種が実れば それでいい

深い谷に朝日差し込んで 淡い緑 芽生える

双葉の夜露がこぼれ落ちて きらめき 星になって

想いと熱さがあるなら 叶わぬ夢などないのだと教えてる

長い眠り終えて目覚めたら 街に人が行き交う

誰かの幸せと重なって 子どもらの声響く

細い運河の一筋が ゆるり大河になりゆく

水面なでる風に誘われて 花咲く 大地に

発売日:2021-09-29

歌手:八神純子

作詞:八神純子

作曲:KAZUKI