ふるさと-松山千春

喫茶店でほほづえついて

誰か待つよなふりをして

タバコの煙目にしみただけ

こぼれる涙ぬぐおうともせず

いなか者とは悟られぬ様

3杯目目のコーヒー頼んだ

いくら何でも3杯飲めば

それもしっかり飲みほせば

店の雰囲気冷たい視線

気まずい思いかみしめて

いやだいやだとつぶやきながら 人の波にのまれる

夢なら今もこの胸の中

深くとじこめたまま 深くとじこめたまま

緑の電車とびのる様に 街は灯をともしだす

電車の窓に息をふきかけ 指でなぞった故郷と

おされて気づきあわてて消した 小さく書いた故郷

電車を降りていつもの道を

ひとりトボトボ歩きだす

幸せそうな灯がもれる 一家だんらん笑い声

淋しくはない 空を見上げた 星はにじんで輝く

夢なら今もこの胸の中

深くとじこめたまま 深くとじこめたまま

急いで捜す公衆電話 百円玉の黄色いやつ

声がきこえる父さん母さん 強く受話器を握りしめ

帰りたいさ今すぐにでも それがいえずにそれじゃ又

夢なら今もこの胸の中

深くとじこめたまま 深くとじこめたまま

発売日:1992-11-21

歌手:松山千春

作詞:松山千春

作曲:松山千春