甲子園-さだまさし

喫茶店のTVでは夏の甲子園

準決勝の熱気が店のクーラーと戦ってる

君は男は皆野球好きねと笑い

大観衆の声援聞くだけで私は暑さがつのるわ

負けた人は現在(いま)これを観ているのかしら

それともまた来年を夢みているかしらとソーダ水

多分君は知らない「この次」なんて言葉に

期待しない男は案外多いって事をね

「ホームラン」と突然TVが叫ぶ

また誰かの夢がこわれる音がする

僕はふと君との来年を思う

故郷ゆきのチケット

二枚握りしめたままで

青春のドラマですねと解説者

文字だけのニュース速報が海辺の事故を伝えている

君は女はいつも男が演じるドラマを

手に汗握りみつめるだけなんて割に合わないわと溜息

3000幾つの参加チームの中で

たったの一度も負けないチームはひとつだけ

でも多分君は知ってる敗れて消えたチームも

負けた回数はたったの一度だけだって事をね

「あと一人」と突然TVが叫ぶ

君は僕をみつめ涙をこぼしてる

背番号14の白いユニフォームが

彼の青春の最初で

最后の打席に入ったところ

発売日:2004-06-30

歌手:さだまさし

作詞:さだまさし

作曲:さだまさし