翠の森の伝承歌-霜月はるか

翠(みどり)の森深く 隠れた国の果てに

石化(いし)の呪い受ける 哀れな姫君

風に混ざる優しい歌に 導かれた流浪の王子

出逢いで恋に落ちていた

されど 呪いは残酷に時を刻む

いつかは離れ離れ 弧独を知る

深紅(しんく)の谷越えて 求めた黄金(きん)の林檎

どんな願いさえも叶える奇跡を

闇が阻む嵐の先へ 手を伸ばした剣の王子

呪いを解(ほど)く約束で

恐怖も苦難も薙(な)ぎ払い

辿り着いた 輝く黄金(きん)の樹に

願い叶う果実掴み 再び帰る あの森へと

されど 長い時が経って

姫の姿は 既に石と化す

すると 王子は迷わずに

黄金(きん)の林檎を囓(かじ)り 願いを呟く

「この身も石と変えて共に居よう、永遠に…」

翠(みどり)の森深く 隠れた国の果てに

石の像が二つ寄り添い 今も微笑む

発売日:2010-08-04

歌手:霜月はるか

作詞:日山尚

作曲:ぺさま