幸せの基準-矢野川令

この世に生まれてくるときは人はだれも

幸せを選ぶことなど出来ません

解(わか)りきってることだといまは言えるけど

それでも時々無いものねだりが顔を出す

からかい半分のいじめにくじけて

心のドアを閉めきったまま

何のために生まれてきたのかと

答えが見つからないことにいらだっていた

上手く行かない何もかも

生まれや育ちや周囲(まわり)のせいにして

溜(た)め息ばかりついていたあの頃だった

自分一人が苦しくて

この気持ち他(ほか)の誰にも

解(わか)らないよと決めつけていた

甘えているのは自分だと

そんなことさえ気づかないまま

青春時代の誰でもが通る道と

ありふれた言葉とうに聞き飽(あ)きている

嵐の後には青い空が拡がる

それまで待てずに濡(ぬ)れながら走る倒(たお)れるまで

お金さえあれば何でもかなうと

思ってるほど愚(おろ)かじゃないけど

つまらない価値観(かちかん)身につけて

気が付けば他人(ひと)を羨(うらや)んだり卑屈(ひくつ)になったり

そんな自分に落ち込んだり

何度も間違い繰(く)り返しながら

感謝知らずで今日まで生きてきた

あなたはあなた他人(ひと)は他人(ひと)

比(くら)べられないものよと

何度も聞いた母の言葉が

心にストンと落ちて

なにかがゆっくりほどけてゆく

人はそれぞれ幸せも

探せば身近に埋(う)もれているはずと

気づいた瞬間(とき)に幸せの 種子(たね)は芽を出し

それぞれの花咲いてゆく いつでもどんな時にも

心ひとつで感じる幸せ

世界が輝いてゆく 新しい未来(あした)拡がってゆく

発売日:2014-03-19

歌手:矢野川令

作詞:森林檎

作曲:九条遥