カゲロウ-荘野ジュリ

ひどく欠けた月を

身籠った恋でした

誰かのモノと知りながら

泥棒になりました

抱いてくれる 手をください

交わる 声をください

わたしひとりで 汚(けが)れてゆくから

心はかげろう

どこを彷徨う

なにをためらう

魔がさす 躯(からだ)もかげろう

愛を見紛(みまが)う

嘘さえ頬ずり

幸せならいい

放っておいたら枯れる

花ならば 摘みますか

想い出ばかり部屋中に

飾るのは 嫌ですか

見つめあえる 目をください

潤う 肌をください

どんな夜でも 終わりがあるもの

心はかげろう

どこを彷徨う

なにをためらう

魔がさす 躯もかげろふ

愛を見紛う

疵(きず)さえ頬ずり

悦びならいい

最終の電車が

ホームに人を

吐きだした

わたしが待つひとは

今夜はなにをしてる

流れる雲から

逃げる光に

溶けた藍色

泣いたら 見えない世界が

ここにあるのに

涙はいけない

いつでも 心はかげろう

どこを彷徨う

なにをためらう

魔がさす 躯もかげろう

愛を見紛う

嘘さえ頬ずり

幸せならいい

発売日:2004-12-03

歌手:荘野ジュリ

作詞:松井五郎

作曲:Jin Nakamura