少女は橋の上 オオカミみたく吠える 月に逆らって 勇み足で行く 少女は月を恨む 1人泣けないまま それでも見渡す 空の向こう側 雨が降り出して それが涙になる からだ震わせて 少女は歓喜に泣く 船を探さなくちゃ 町を渡るため だんだん深くなる 水たまりの町 やがてこの町は ぬるい水の海 少女の涙が 曖昧に映し出す ゆがんだ視界に 手を差し伸べる人 優しい手つきで 水をかき分けてゆく 息が苦しくなる 気づけばまた1人 泣いて叫んだ それしか知らない 人のぬくもりも 生きることさえも 何処へ行けば 手に入るものなんだろう 2人の老婆が青空見つめてる 雲さえ見当たらぬ 眼鏡橋の上 昨日の晩のこと オオカミみたいな犬が 町の真ん中で息絶えてたそうだ あら、可哀想に この日照りだもの それより聞いてちょうだい もうじき4月でしょ ほら、前に話した孫娘のリリー あの子にぴったりの赤い靴みつけたの 発売日:2010-03-24 歌手:世武裕子 作詞:世武裕子 作曲:世武裕子