浮いた浮いたと 浜町河岸(はまちょうがし)に 浮かれ柳の はずかしや 人目しのんで 小舟を出せば すねた夜風が 邪魔をする 怨みますまい この世の事は 仕掛け花火に 似た命 もえて散る間に 舞台が変わる まして女は なおさらに 意地も人情も 浮世にゃ勝てぬ みんなはかない 水の泡沫(あわ) 泣いちゃならぬと 言いつつ泣いて 月にくずれる 影法師 歌手:豆千代 作詞:藤田まさと 作曲:大村能章