生れも育ちも暗がりで………。 いゝ思い出など一つもないって言うのに、十三か十四か………。 そんな年頃のあたいが見える日もあるんですよ。 フランス山は うすずみ色で 行ったり来たりのくらい橋 からめた指を噛みあって したたる したたる いたみに泣いた あの日の二人はどこへ行った 見えているのかいないのか おぼろ おぼろ おぼろ……… おぼろ橋 小舟があれば 果てない海へ 帰らぬつもりで出て行った どこへも行けず抱きあって ぬくもる ぬくもる 想いに泣いた おさない二人はどこへ行った 見えているのかいないのか おぼろ おぼろ おぼろ……… おぼろ橋 歌手:夏樹陽子 作詞:杉紀彦 作曲:荒木とよひさ