クロノスタシス-BUMP OF CHICKEN

もう一度ドアを開けるまで

ノルマで生き延びただけのような今日を

読まない手紙みたいに重ねて

また部屋を出る

明け方 多分夢を見ていた

思い出そうとはしなかった

懐かしさが足跡みたいに

証拠として残っていたから

大通り

誰かの落とした約束が

跨がれていく

この街は居場所を隠している

仲間外れ達の行列

並んだままで待つ答えで

僕は僕を どう救える

飾られた古い絵画のように

秒針の止まった記憶の中

何回も聞いた 君の声が

しまっていた言葉を まだ 探している

ビルボードの上 雲の隙間に

小さな点滅を見送った

ここにいると教えるみたいに

遠くなって消えていった

不意を突かれて思い出す

些細な偶然だけ 鍵にして

どこか似たくしゃみ 聞いただとか

匂いがした その程度で

臆病で狡いから

忘れたふりをしなきゃ

逃げ出しそうで

例えば未来 変えられるような

大それた力じゃなくていい

君のいない 世界の中で

息をする理由に応えたい

僕の奥 残ったひと欠片

時計にも消せなかったもの

枯れた喉を 振り絞って

いつか君に伝えたいことがあるだろう

それっぽい台詞で誤魔化した

必要に応じて笑ったりした

拾わなかった瞬間ばかり どうしてこんなに

今更いちいち眩しい

この街は居場所を隠している

仲間外れ達の行列

並んだままで待つ答えで

僕は僕を どう救える

僕の奥 残ったひと欠片

時計にも消せなかったもの

枯れた喉を 振り絞って

いつか君に伝えたいことが

失くしたくないものがあったよ

帰りたい場所だってあったよ

君のいない 世界の中で

君といた昨日に応えたい

飾られた古い絵画のように

秒針の止まった記憶の中

鮮明に繰り返す 君の声が

運んできた答えを まだ

しまっていた言葉を 今 探している

発売日:2022-04-11

歌手:BUMP OF CHICKEN

作詞:藤原基央

作曲:藤原基央