日蝕の鍵穴-アクラム(置鮎龍太郎)

緑瑪瑙の足枷を 引き摺る蜃気楼

瞼には氷晶の 砂漠が広がる

火蛾が逃げ水に 身を投げ溺れる

美しき終焉と 不死酒でも呷ろう

ああ お前を 氷杭の檻で愛でようか

否 お前を 赤珊瑚の椅子に座らせて 沈めたいのか

日蝕の鍵穴

胸に奈落の底

何処にゆけばよい

自堕落すぎて永眠れもしない

砂の花弁を 齧れば馨しい

飄風を殺せぬと 蠍の懺悔よ

空耳に静寂の 悲鳴が止まない

生きながら閉ざされた 暗冥の柩

ああ お前を 蜜蝋に閉じ込めようか

唯 お前に 幾千の玉虫の羽根ちぎり 埋め尽くそうか

日蝕の鍵穴

胸に奈落の底

何をすればいい

退屈すぎて語れもしない

日蝕の絶望 日蝕の恍惚

お前が私に重なり 孤独に鍵穴 開けるのか

蟻の葬列よ 朽ちた青薔薇よ

歪む砂塵の城 己を白昼夢の中で嘲笑おう

発売日:2006-12-06

歌手:アクラム(置鮎龍太郎)

作詞:田久保真見

作曲:佐藤英敏