あのバスに-中島みゆき

あのバスに乗らなけりゃならないと急いでいた

立ちふさがる雨傘 押しのけてとび乗った

選ぶほどたくさんのバスがあるわけじゃないから

目の前に来たバスに乗ることだけ考えた

精一杯に急いだと 肩で息を継ぎながら

押しのけたあの傘の中に自分がいた気がした

あのバスに乗らなけりゃならないと急いでた

あのバスの行く先を見もせずに急いでいた

見飽きた枝の下を 駆け抜けてとび乗った

後ろが見えなくなる角を曲がってしまったなら

何もかも風景が新しくなるはずだった

ミラーの中 遠ざかる古い樹は切り倒され

角を曲がり見たものは 数えきれない曲がり角だった

あのバスの行く先を見もせずに急いでた

精一杯に急いだと 肩で息を継ぎながら

押しのけたあの傘の中に自分がいた気がした

あのバスに乗らなけりゃならないと急いでた

あのバスに乗らなけりゃならないと急いでた

発売日:2001-09-19

歌手:中島みゆき

作詞:中島みゆき

作曲:中島みゆき