いずれの花嫁-bonobos

野ばらの咲いた岸辺を、いずれの花嫁と歩く姿

その影を宇宙のしくみへと絡めとるような、夕暮れの瞬き

幾通りもの空へ伸びる梢と、偶然に遠い星々の光

この街を宇宙のしくみへと絡めとる夜の訪れ、吹くのは春風

夕暮れてゆく川の傍らで、払いのけたのは羽虫だろうか

恐ろしすぎる予感ではないと、あるいは

ゆけ、乙女よ! と、街に灯がともる偶然の瞬間

「さあ帰ろう」と呼ぶ声にこだましている欄干

対岸からかすかに届くダンスミュージック

この街を去ろうとする春を吹く風

野ばらの咲いた岸辺を、いずれの花嫁が歩いてゆく

おかっぱおでこは世界の最先端、それをそっと撫ぜに夏はくるだろう

ゆく乙女のおろしたての夏服に、最後の魔法で降るお天気雨

あなたを宇宙のしくみへと

ゆけ、乙女よ! と、街に灯がともる偶然の瞬間

「さあ帰ろう」と呼ぶ声にこだましている欄干

対岸から確かに届いているリディム

かすかな祈りにも似た言葉のあや

ゆけ、乙女よ!

おろしたての夏服を光らせて

ふくらみやへこみに承ける陽を慶べ

乙女よ、

暮れてゆくわたしとは違うあなたを包んでいるのは、まだ春風

あなたを包んでるのは、まだ春風

発売日:2014-03-05

歌手:bonobos

作詞:蔡忠浩

作曲:蔡忠浩