詩人オウムの世界-筋肉少女帯

「昔、昔のお話しです」

詩人の男は世界を憎んで 森の奥に住む

若くして死んだ娘のために 詩をつづった

その言葉は風にのって 森をぬけて

街にふって 蝶の群れとなり

蝶々の群れは ムラサキの色に空をおおった

ムラサキの色に触れた者は みな気がふれてしまった

おびえる者たちは 詩人を追った

森をぬけて詩人は海へ ボートに乗って

オーム(オーム、オーム、オーム)×2

私は眉を剃って オーム(オーム、オーム、オーム)×2

新月の夜も休まず オーム(オーム、オーム、オーム)×2

詩をつづろう オーム(オーム、オーム、オーム)×2

世界を憎む詩を

「詩人はとある小島に 流れ着いた

犬と猫とコウモリとピエロが 彼を迎えた

私はこの世の全てを憎む 憎んでも 憎んでも

まだ余るこの世の全てを 言葉で燃やし尽くしてみせよう

力を貸してくれ だがおびえたピエロの密告で

詩人は警官隊の 銃弾に倒れた

その夜 犬はワンワンと吠え 猫はニャーニャーと鳴き

そしてコウモリは黙して 語ることがなかったのであった」

でも言葉だけは 風にのって

いくつもの街を越えて 蝶の群れとなり

オーム(オーム、オーム、オーム)×2

詩人の屍は オーム(オーム、オーム、オーム)×2

海を越え 北の国へ オーム(オーム、オーム、オーム)×2

その国の漁師によって オーム(オーム、オーム、オーム)×2

手厚く葬られたと言う

発売日:2007-03-14

歌手:筋肉少女帯

作詞:大槻ケンヂ

作曲:橘高文彦