太陽のバレリーナ-高橋由美子

真夏の海は

ありふれたステージ

白い砂浜に

恋のレプリカ

マチネの波に

打ち上げられたのは

人魚ではなくて

ただのリグレット

大きなTシャツ

被っていたのに

首すじあたりが

灼けるように

気づかない

忘れもの

太陽のバレリーナ

右手を翳せば

太陽のバレリーナ

記憶の彼方に

キラキラと

照り返す

悲しいダンス・ダンス・ダンス

陽射しの束は

しなやかな指先

シュロの葉を揺らす

風のささやき

あの日と同じ

2人の海に来て

遠く見てたのは

肩の淋しさ

あんなに誰かを

愛せはしないと

今さらわかって

膝を抱いて

夏なのに

落ち込むわ

黄昏のバレリーナ

瞳を閉じても

黄昏のバレリーナ

心は踊るよ

美しい

その痛み

孤独なダンス・ダンス・ダンス

太陽のバレリーナ

右手を翳せば

太陽のバレリーナ

記憶の彼方に

キラキラと

照り返す

悲しいダンス・ダンス・ダンス

発売日:1992-07-22

歌手:高橋由美子

作詞:秋元康

作曲:後藤次利