人間失覚-VALSHE

かわいらしいと言われた顔も

ただただ 怖くて厭らしくて

いつどんな瞬間もその唇が

清潔に保たれる不気味さよ

羞恥と道徳は

体裁のアクセスリィ

私の身体に染み付いた泥を

押し広げいくばかり それを見つめた

善意と悪意の境界が滲む

無邪気さを装った報いをください

手加減などなさらぬように

見境の無いサーヴィスのあとで

私は狂気となってしまう

果てはきっとそう旅立ちの日の

詩人になれると夢を抱く

私と私との

醜悪なアンヴァランス

だらしなく降った雨さめざめと

恥じるのはこれまでのよく出来た過去

上質な傘が私を守る

侮蔑にも似た価値はいまだ見出だせず

生きることに億劫でした

私の身体に染み付いた泥を

貪って味を知り飢えを満たした

拭い取ったあとに残ったものが

失望か欲望かそれも理解らず

出来るだけ早く もっと早くと

そんな風に思いながら生きて来ました

愚かなことだと罵った他人を

幼稚で高慢だと思い込んだまま仕舞うほうが

「私らしい」と

発売日:2015-06-24

歌手:VALSHE

作詞:VALSHE

作曲:minato