「飛べない羽根なら、毟り取った方がまし。」 と、汚れた街路樹が不意に囁き合った。 午前六時の冷える歩道橋の上、続く道。行方知らず。 濡れた土の匂い。外れた天気予報。 未来を図るのは、とても難しいことのようだ。 それなら誰の行く末も、他人が定めるものではないよな。 気付いて欲しい。世界は、君あっての世界だ。 いつか辿った道が、少し色褪せて見えた。 絶えず進む時間に挫けそうにもなるが、 あの日描いた景色は、まだ消えてなどないはずだ。 共に行こう。手を引くよ。 誰かが、未来の僕らを探してる。 それは傷だらけの道の上。 君が踏み出した一歩終わる先が、笑顔に繋がるための今だ。 その始まり。 手を伸ばす、淡い、淡い、あの光。 それは酷く未熟で歪つな欠片。 その誰もが胸に抱く大事な、人として生まれた故の願い。 どうか、君にも。 誰かが、未来の僕らを探してる。 それは傷だらけの道の上。 君が歩み、耐え抜いたその最期に、 手をとり高い空を仰ごう。そう、一緒に。 誰かが、未来の僕らを探してる。 発売日:2015-09-09 歌手:上北健 作詞:上北健 作曲:上北健