いつも心にハンドブックを-HARCO

降りしきる雨の中を買ったばかりの長靴で

いつもの小さな駅まで君を迎えに行く

電車の音がする前に今日という日を名付けよう

すぐに忘れたっていい 鳥や木の名前でも

ジャガイモ畑の隅で 河が生まれ

山が崩れる 虫たちの街

いつも心にハンドブックを携えていれば

一足ごと光が射すよ

子供の声が駅を飛び越え散らばるとき

その数だけ傘が開くよ

大きな目を光らせて自在にドアを操って

瞬く間に泳ぎだす魚のようなタクシー

雨宿りする鳥たちの息づかいが聞こえてくる

あまりにも急ぐ命を知らず追いかけていく

沈黙と闇の中で 宇宙が生まれ

星がぶつかり 今日も雨が降る

いつも心のハンドブックの紐を解くたび

犬や猫の鼓動が聞こえる

最後に君を見つけて本を閉じれば

音を立てて傘が開くよ

いつも心にハンドブックを携えていれば

振り向くたび懐かしくなる

発売日:2010-08-25

歌手:HARCO

作詞:Yoshinori Aoki

作曲:Yoshinori Aoki