名月浅太郎-市川由紀乃

一目見たさに 故郷に戻りゃ

昔ながらの 上州月夜

浮かれ囃しも 追われの身には

ほんにせつない 祭り唄

涙かくした 涙かくした 三度笠

(セリフ)

思い出すなぁ…あの山も あの月も

みんな昔のまんま

おふくろさんは 達者でいなさるか

この川越えりゃあ あと一里

なのに何でェ やけに 草鞋(わらじ)が重たく

ならぁ…

義理と情に ついはさまれて

いつか落ち目の 街道ぐらし

恋のさだめも 堅気の俺も

一度流れりゃ 草の露

呼んでみたとて 呼んでみたとて

帰りゃせぬ

(セリフ)

なまじ小粋に 別れたせいか めっぽ

う夜風が沁みやがる

旅から旅へ ねぐらを追われ 末は野

ざらし 吹きさらし

こんりんざい けちな顔(つら)など見たかぁ

ねえと

叱って下せぇ おっ母さん!

墨絵ぼかしの あの峰越えて

渡る雁がね また旅の空

なんの浮世にゃ 未練はないが

なまじ濡れまい 里しぐれ

明日も流転の 明日も流転の浅太郎

発売日:2007-04-11

歌手:市川由紀乃

作詞:水木れいじ

作曲:市川昭介