夜の帷がそっと降りて 人影 靴音 銀杏の並木 風に押されて歩道を行けば ポツリと涙がこぼれた 首を振って 信じられない別れの言葉 かき消す あなたのために あなたのために 生きてゆきたかったのに さんざめく 街に隠れて 涙を 涙を置いてゆきます 黒いコートの襟を立てて 地下鉄 階段 最終電車 涙にくれた 私のことを 気遣う人などいないわ 何のために人は生まれて出会いと別れ重ねる あなたのために あなたのために 生きてゆきたかったのに 恋ごころ募る思いに こころも こころも痩せてしまうわ 部屋の明かりをうすく灯し 長椅子 鏡台 化粧のポーチ 街で纏った匂いを みんな熱めのシャワーで流すわ 窓の外は星のキャンドル 変わらぬ光届ける あなたのために あなたのために 生きてゆきたかったのに 櫛る髪も泣いてる あなたのあなたの 胸が恋しい 歌手:前川清 作詞:松本礼児 作曲:美樹克彦