最後の電話-宍戸留美

あなたの声がとても聞きたくて電話を開いてみたけれど

どうしてもボタンを押せないの

会えない事は分かってるから

あなたと暮らした部屋のカーテンを少し明るくしてみたけど

何故だか涙があふれてくるの

あなたの好きな色だったから

二人でよく行ったあの公園のポプラも色づいてきたけど

もうすぐあなたの誕生日ですね

風邪なんかひいてないかしら

ねぇ、どうしてなの?

こうして何で忘れられないの?

綺麗な花が咲く春はいつかやって来るの?

冷たい風が吹いている夕暮れの人で賑わう喫茶店

窓の外に歩く二人を見つけて

長い長い雨が上がったわ

明日の私たちだけの記念日に最後の電話をしてみよう

本当のサヨナラを言いたいの

出てはくれないかもしれないけど

ねぇ、そうして今

こうして全部忘れられそうで

綺麗な花が咲く春がやっと訪れそう

今日いつものあの公園のベンチで電話を開いてみたけれど

やっぱりボタンは押せなかったの

やっと思い出に変わったから

秋桜が風にゆれていた

発売日:2012-05-09

歌手:宍戸留美

作詞:宍戸留美・鴫原浩平

作曲:宍戸留美・鴫原浩平