ルイ-みなみらんぼう

並木通りにある小さな画廊の飾り窓

痩せた女のデッサンが

朝の銀座をみつめてる

その娘の名前はルイといい 酒場に務めていた

気だてのいい娘で浮いた噂の一つも聞かない娘だったが

ある日絵描きのタマゴと恋に恋に落ちたよ

はたで見るのも意地らしく 男につくしていた

「きっとあの人はえらくなるわ」と口ぐせみたいにくり返し

飲めぬお酒を無理矢理飲んで みつぎ続けた

男はまもなくフランスへ 一人で旅立った

後に残されたルイは そのうち深酒かさねる日が続き

彼の帰りを待たずに一人死んでしまった

やつれた瞳をして三月後戻った恋人は

お金をかき集めルイという名の小さな画廊を開いたよ

いつもあの娘がどこより好きと言ってた銀座に

並木通りにある小さな画廊の飾り窓

痩せた女のデッサンが

雨の銀座を見つめてる

発売日:1993-05-26

歌手:みなみらんぼう

作詞:吉田旺

作曲:みなみらんぼう