断絶-MUCC

ある朝寝ぼけた彼をそれは突然おこした

信じられないのに不安だけで悲しくなり

別のことを無理矢理考える子供

電車は徐々にそれに近づいている

大好きなモノさえもただの塊に見え始め出し

いつもと違った雰囲気に怯え始める子供

その頃はもう日常の一部になってしまっていて

その時が一番楽しくてそれが彼の遊園地であり動物園だった

異色の環境に満足してしまっている子供

「終わり」という現実を知らなかった幼子は

あまりにも無残で残酷な答えをしらされた

人物像でさえまだ彼の中に確定しきっていないのに

「好き」「嫌い」だけの世界でプツリと遮断された記録

日が暮れるのつれそれは徐々に形を変え始める

誰も彼もがヒビの入った場所を無理矢理埋めようとした

何度も嘔吐を繰り返す彼の深い深い溝は

やがて何も埋められない形に変形して行く

ドアを開けると見慣れた景色は真っ白で

聞いたことのないうるさい沈黙がとても苦しくて

慣れ親しんだ病室は僕一人には広すぎて

新しいシーツがなぜか悲しみのあとを押す

窓際に飾られた花が無性に愛しくて

メモ帳には言葉だけが悲しくつづられていて

暖かいはずのベッドはどうしようもなく冷たくて

ドアを開けてもあの景色には二度と出会えない

さよなら…?さよなら…

発売日:2002-06-10

歌手:MUCC

作詞:ミヤ

作曲:ミヤ